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世の中には涙を誘う感動的な物語や勇気付けられるさわやかな物語がたくさんあります。
本来ミステリ好きな管理人「おとぎ」が、色んな本を読んで感じたことを綴ります。 コメント、トラバ大歓迎! 特に、同じ本の感想のトラバは、こちらへのリンクが無くてもOKです! 管理人の読書感想サイト「おとぎのミステリルーム」もよろしく! 2006読了本ランキング(暫定・制作中)もあります。 おとぎのミステリルームのサーバーのジオシティーズが閉鎖になるので、過去の感想をこちらに再掲載しようと思っています。 2005.02.28 Monday
暗黒の城 (有村 とおる)
暗黒の城(ダーク・キャッスル) 有村 とおる 総合評価★★★ (感心度★★ 面白さ★★★ 読後感★★★) 第5回小松左京賞受賞作品。 バーチャルリアリティを使ったホラーゲームにまつわる陰謀と、それに果敢に挑む主人公を描いた近未来SF小説です。 ホラーゲームの開発に携わっていた関係者が次々と死んでゆく謎から始まり、DNAや謎のカルト集団の話題につながってゆくのですが、ちょっと散漫な印象を受けました。 ホラーとしては恐怖より残虐性のほうが強いので、あまり良い感じはしません。 謎に迫る過程はミステリ要素も含んでますし、後半はお決まりのサスペンスで、内容そのものは非常に充実していると思います。人物も良く描けているのではないでしょうか。 早川優作と佐藤美咲のラブストーリーでもあるのですが、そういう様々な要素がうまくかみ合ってないような気がして残念でした。 適度に面白く、小説としての完成度も高く、特に欠点も見当たらないのですが、どうも集中して読めなかったです。 作者は50代だそうで、バーチャルリアリティゲームという最新技術に果敢に挑んだことには敬意を評したいと思います。 ラストはなかなかきれいにまとめていて、やや感じの良い終わり方になっているのは評価できるでしょう。 でも、やはりもう1歩突き抜けるものが欲しい感じですね。 きっと私の求めるものが高すぎるんでしょうね・・。 2005.02.25 Friday
ティータイム4 犯人当て
「ミステリー本を前にして、何を考えこんでるんだい!」
「いや、犯人は誰かな?って」 「な〜んだ。でもそのミステリーは簡単な犯人当てだよ。誰でもすぐわかるけど」 「いや、犯人の名前に二重線引いたのはどこのどいつだ?って・・・」 2005.02.24 Thursday
冥い天使のための音楽 (倉阪 鬼一郎)
冥い天使のための音楽 倉阪 鬼一郎 総合評価★ (感心度★ 面白さ★ 読後感★) 非常に倉阪さんらしい作品です。 ゴシックミステリって銘打たれていますが、ところでゴシックミステリって何なのでしょうね。服部まゆみさんの作品とかがこの形容で呼ばれたりもしてますけど。 「荘厳」ていうイメージがあるのですが・・・。 この作品は、全編クラシックで彩られており、一貫性が高いことは評価できると思います。異色ホラーの名手倉阪さんらしく、謎と恐怖の融合は見事で、仕掛けも用意されています。 それでも私は、ちょっと世界に入れなかったです。倉阪作品には、時々こういうのがあります。最後まで読み通せたのは、改行が多かったからという何とも寂しい理由。 それに、森さんのミステリにもよく見られますが、感情を抽象的に独白的に語る詩のような体裁の部分が多いです。確かにこういう文章形態は時には刺激的でポイントを抑えていて有効な場合も多々あるのですが、あまりに多いと、読者不在の作者自らの世界に閉じこもった感じがして、面白くないと思います。 ただ、倉阪作品については世間一般の評価に比べ、私個人の評価は低くなる傾向があるので、この作品ももしかしたら価値ある作品かもしれませんね。 2005.02.20 Sunday
たらいまわし・本のTB企画「第10回 映画になったら見てみたい」
やってきました恒例のたらいまわし企画!(ちょっと遅くなりましたが・・)
記念すべき第10回は、LoveBooksのizumiさんの出題です。 『映画になったら見てみたい』 ブログでもよく話題になる良いテーマですね。 最近でも五十嵐貴久さんの「TVJ」の映画化を期待する話などで盛り上がったのですが、今日は3冊ほど選んで見ました。 まずは感動とコメディもの。 ドスコイ警備保障 室積 光 これはモデルがはっきりしてるから、分かりやすいですね。お相撲さん集めてくりゃいいんですから。 若の花や舞の海は、ほぼ出演きまりですね。芸能人では松村はもちろん、伊集院光や内山あたりも・・・。 バリバリキャリアウーマンのヒロインは、松嶋菜々子か天海祐希がいいでしょう。 ミステリー・サスペンスでは、これを是非映画化して欲しい。 リピート 乾 くるみ 脚本は原作のまま映画化できると思うのですが。 主人公は妻夫木聡かな。 壮大なSF作品。 ソリトンの悪魔〈上〉 ソリトンの悪魔〈下〉 梅原 克文 アマゾンで画像がないのがちと悔しいです・・・。 これは「ゴジラ」タイプの映画を想定しているのですが、肝心のソリトンが映像化できるかどうかが問題。 ストーリー展開は巧く出来ているので、俳優人の熱演があれば、十分緊迫感は表現できると思うのですが。 2005.02.17 Thursday
雨恋 (松尾由美)
雨恋 松尾 由美 総合評価★★★★ (感心度★★★★ 面白さ★★★ 読後感★★★★) まずは帯がすごい! 「『文学賞メッタ斬り!』の大森望氏も涙! ありえない恋 ラスト2ページの感動 2005年ベスト1確実!のラブストーリー」 「世界がずっとこのままであればいい。ぼくはアメが永遠に止ま ないことを祈った、静かに深く彼女とつながりながら・・・。 「雨の日は魔法。小さな奇蹟があなたの心に水分を補給します。 あの松尾由美が、こんなにストレートな切ない恋愛を書くなんて」 ー大森望 」 この帯を見たら、読まずにはいられないですよ。 今年度のベスト帯大賞があれば、最有力候補でしょう。 でもって、読んで見た感想は・・・・。 確かに素晴らしい作品です。いわゆる幽霊物なのですが、着想といい、物語展開といい申し分ない出来です。感動もしました。 でも、さすがに帯は誉めすぎでしょう。これは恋愛ものともいえますが、全編通して犯人探しのミステリ色が強く、それにファンタジー要素が絡んでくる感じなので、ラブストーリーとしては異色の部類かと。 さらにラストも果たして最高の演出といえるかどうか疑問。これは人によって感じ方がいろいろでしょう。かなり感動する人もいるはず。 この作品はやっぱり「松尾由美」です。「松尾由美」色が非常に強い。安楽椅子探偵や犬の物語と通ずるものがあります。とすれば、大森氏の驚きは、私には共感できません。 さらに気になるのは千波のキャラ設定。妙に気が強かったり、開き直ったりで、私のイメージするところの女性とは少し違う感じ。このキャラ設定次第では、もっと感動的な物語になったのではないか、と勝手に思っています。 越谷オサムの「ボーナス・トラック」と似た設定(これは幽霊側から描いているが)ですが、前向きな感じとラストの美しさではボーナストラックの方が良かったように感じました。 しかし、それなりに感動的なラブストーリーであることは間違いなく、是非他の人にもオススメしたい作品です。 2005.02.13 Sunday
地獄のババぬき (上甲 宣之)
地獄のババぬき 『このミス』大賞シリーズ 上甲 宣之 総合評価★★★ (感心度★★★ 面白さ★★★ 読後感★★) 第1回『このミステリーがすごい!』大賞において、インターネット読者投票第2位に選ばれた「そのケータイはXXで」でデビューした著者の最新作です。 どうやら「そのケータイはXXで」の続編に当たるみたいです。 正直言ってつまらなかったです。でも、良い意味でつまらなかったっていう感じ。 何せ、この作品は山田悠介の「パズル」と肩を並べる設定の強引さは特筆すべしです。 何でバスジャックされた状況でトランプやらにゃならんの? しかも参加メンバーは類稀なる才能を持つ超人だらけだし・・・。 「本邦初のトランプ・サスペンス!」と銘打たれているが、確かにその通りです。はい。 ストーリーもいい加減で、前作に続くキャラクター小説といっても良いでしょう(とはいいつつ、デビュー作は読んでないのですが・・) ですが、この作品は何気に面白いかも。 「ババぬき」がこんなに奥深いゲームだったなんて! トランプゲームの解説書としてはなかなか楽しいです。 その論理的な推理は、下手なミステリの上を行きますよ。 ゲームの進行にじっくり付き合って行ける人なら、この作品は結構面白く読めると思いますよ。逆にゲームの解説がわずらわしく感じる人にとっては、面白さは半減するでしょう。 戸梶ばりの過激なシーンもある上に、サスペンスに恋愛・友情、さらに論理的推理と揃っていて、ある意味立派なエンターテイメント小説なのかも。 なぜかデビュー作が読みたくなってくるから不思議です・・・。 2005.02.12 Saturday
恋人たちの狂詩曲 (木本 茂)
恋人たちの狂詩曲 木本 茂 総合評価★ (感心度★ 面白さ★ 読後感★) ゴメンナサイ・・・。 最後まで読み通したのですが、意味が掴めませんでした。 最初の方はまあまあ面白かったんですけど・・・。 まずは表書きから抜粋 「T大学生・純一が足踏み入れた、奇妙な女たちの邸・・・・。めくるめく性の饗宴の果てに、恐るべき異次元空間が開かれる! アラブ文学研究者が贈る脅威の文芸ミステリー! 読者はこの迷宮から無事帰還できるのか?」 さらに裏書から抜粋 「愛と性の唐草模様! カフカでもボルヘスでもないまったく新しい純文学ミステリーの誕生!」 「*注意:本書には「ドンデン返し」が待っています・・」 これって読みたくなりません? 私はちょっと期待して読んだのですが、途中から意味がつかめなくなってしまいました。 登場人物も少ないし、館での人間模様中心なので、じっくり再読すれば理解できると思うのですが、その気力なし。 最後は確かに驚きなのでしょうが、そこに到達したときには頭がっぐちゃぐちゃで驚きもへったくれもなし・・。 まあ、作品自体はちゃんとした文学作品なので、読んだ私と合わなかったということでしょう。 この感想ではあまりに可愛そうなので、ググって他の書評を探してみたのですが、ネット上には見つからなかったです・・。 2005.02.08 Tuesday
博士の愛した数式 (小川洋子)
博士の愛した数式 小川 洋子 総合評価★★★★ (感心度★★★ 面白さ★★★★ 読後感★★★★) 昨年の書店員が選ぶ本屋大賞に選ばれた作品です。 感想をところどころで目にし、ずっと読みたかった本なのですが、ようやく読めました。 80分しか記憶が続かない数学者と、家政婦とその息子の心温まる交流を描いた感動的な小説でした。 この作品の核になっているのは、「どんなに心を通わせても、博士の記憶から家政婦母子のことは消えてしまう」という点です。 その限られた時間の中で、また毎日繰り返される日常の中で、彼女らが何を考え何をやろうとするのか、それを淡々と描き綴っています。 また「数字」という無味乾燥な物に、生命の息吹を与えるエピソードが数多く語られ、数学嫌いの人も楽しめるようになっているのは素晴らしいと思います。 ただ、期待があまりにも高かったため、やや物足りなく感じた面もあります。 記憶がリセットされるはずの博士が、毎日状況をすんなり受け入れてゆくのもちょっと違和感があります。 北川歩実の作品などではかなりパニックになっていたので、いくら数字だけを相手にしていて実生活にそれほど支障はないとはいえ、もっと混乱しそうですが。 でも、それは作品全体の質からみるとそう大きな問題ではないでしょう。 やはり、名作といって良いと思います。 2005.02.06 Sunday
パズル (山田悠介)
パズル 山田 悠介 総合評価★★★ (感心度★★ 面白さ★★★ 読後感★★) 「リアル鬼ごっこ」が話題となった山田悠介が書いたサスペンスミステリです。 この作家って結構多作なんですよね。 しばらくホラーを続けて出していましたが、この「パズル」は学園が占拠されるというサスペンスパニックミステリです。 しかしながら設定がユニークというか大胆というか意味不明というか。 学業優秀なエリートが通う学園が犯人グループに占拠され、教師を人質にとるわけですが、犯人の要求は「生徒たちが48時間以内に2000ピースのジグソーパズルを完成させる」ことなのです。 既にこの時点で現実にはあり得ない設定なわけですが、バリケードごときが破れない警察やら、生徒の出入りが自由になっているとか、ツッコミどころ満載です。 またしても薄っぺらい友情とかがテーマになっているので、「リアル鬼ごっこ」がダメだった人は、この作品もダメでしょう。 でもですね、私はこういう作品も好きです。 校内でジグソーパズルを探すという雰囲気は結構ドキドキして読んでる途中も意外に面白かったです。犯人グループの正体も最後まで謎めいていますし、あまりにモデル的な勉強一筋の生徒なども、違和感は少なかったです。 それとストーリーがわかりやすくて、ホラー系の作品よりこのタイプの方が小説としては面白いかもしれません。 勿論、あえてすすめはしませんが・・・。 2005.02.02 Wednesday
TVJ (五十嵐 貴久)
TVJ 五十嵐 貴久 総合評価★★★★ (感心度★★★ 面白さ★★★★★ 読後感★★★★) TV局を占拠したテロリストグループに立ち向かう一人の女性社員を描いた痛快ななエンターテイメントです。 一応、犯人グループ対警察という図式があるわけですが、なんといっても主役はヒロイン。ただのOLなのですが、なんとも派手な活躍をします。 ワンパターンとはいえ、こういう手に汗握るパニックものはやっぱり面白いです。 これは映画にしてもかなり良いものが出来そうですね(ヒロインの演技の良し悪しで決まりそうです) 日本映画で言えば、「ホワイトアウト」の女版てとこかな。 奇想天外な仕掛けもありますが、かなりご都合主義の部分もあるので、あまり細かいことをグダグダ言うのはやめましょう。 すごく緊迫した状況なのにちょっとお笑い要素もあって、このあたりも映画向き。 ちょっと微笑ましい部分もあって、癒し系の感じもします。 少佐を除けば、犯人グループがことごとくドジなのはご愛嬌。 特に目新しいとは思いませんが、全体的には読みやすいし、かなりの好作品といえるのではないでしょうか。
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