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世の中には涙を誘う感動的な物語や勇気付けられるさわやかな物語がたくさんあります。
本来ミステリ好きな管理人「おとぎ」が、色んな本を読んで感じたことを綴ります。 コメント、トラバ大歓迎! 特に、同じ本の感想のトラバは、こちらへのリンクが無くてもOKです! 管理人の読書感想サイト「おとぎのミステリルーム」もよろしく! 2006読了本ランキング(暫定・制作中)もあります。 おとぎのミステリルームのサーバーのジオシティーズが閉鎖になるので、過去の感想をこちらに再掲載しようと思っています。 2004.09.30 Thursday
play(山口雅也)
PLAY プレイ 山口 雅也 ★★★ めずらしく新刊の書評をば。 新本格ミステリ界の重鎮、山口雅也の新刊です。 読むのは「奇偶」以来かな。 「遊び」をテーマにした連作集ですが、ミステリというよりホラーに近いかな。 でも、全体的にジャンルにおさまりにくい奇妙な味がありました。 「遊び」自体も現代にマッチしたものを選んでいますが、もう1つの通しテーマ「家族」についても現代社会が抱える問題点を鋭く描き出した作品集になっています。 山口氏にしては割と読みやすかったので、好き嫌い問わず、とりあえず軽く手にとってみてはいかがでしょうか? 収録作 「ぬいのファミリー」 ぬいぐるみが題材。古典的なホラーっぽいかな。割と好き。 「蛇と梯子」 ボードゲームが題材。異国情緒とゲームの展開が面白い。ミステリ的要素もさりげなく入れてあり、結末への導き方も巧い。 「黄昏時に鬼たちは」 隠れ鬼が題材。ちょっとしたミステリ技を披露。まさに現代ならではの事件か? 哀愁ただようストーリー。 「ゲームの終わり/始まり」 テレビゲームが題材。構成は一番練ってあるかもしれない。ミステリにはよく見られる手法であるが、読み物としてこの作品では成功しているように思う。 2004.09.28 Tuesday
トラックバックって・・・
最近、コメントとかトラバとか、もっとしたいなあと思ってるのですけど、他所様を回るのが意外と大変。
マイブログリストに入れちゃえばいいんだろうけど、どっちかというと対象となる本で検索したい感じ。 ライブドアの未来検索が一番便利かなあと思ってます。 これだけ最新の情報が出る検索システムも珍しいのでは? トラックバックピープルについて、あまりよくわかってないのですが、「本好きピープル」とか色々なトラックバックピープルがありますよね。 でも、作ろうと思えば作家の数だけトラックバックピープルが作れちゃうわけだし、そんなの全部リンクするわけにはいかないし。 いちいち探すのも大変。 記事を書いたら、その記事と関連する他のブログが表示されるような都合の良いシステムってのはないのですかね・・・ 本の感想書いたら、やっぱり同じ本の感想同士が交流持てたら嬉しいです。 YuzYuzで本関係のトラックバックピープルを網羅してくれているので、こういうのがあると助かります。 それでもこんなに縦長になっちゃうんだ・・・・ まあ、題名だけならそれほどスペースとらずに済むかもしれませんね。 同じ内容のトラックバックピープルも作成が出来ちゃう状況だそうで、乱立するとMLみたいに将来的に廃れる可能性がありますね。 これについてはpeoplemoonblogで、ウエブリングのようなコンセプトと言及されています。 なんだかよくわかんないや。 2004.09.27 Monday
あちこちで話題のブクログ
最近、ちょこちょこっと見かけるようになったブクログ。
私も実際サイトの方に行ってみたのですが、やっぱ背表紙が一覧できないのが難点ですね。 ちょっとデザイン的に格好悪い。 ただ、表紙を1冊1冊見て、この人はこういう本を読んでるのか!って思わぬ発見があったり、似ている本棚の人のところにも行ってみたり・・・・。 まだまだ発展段階にあるとはいえ、色々面白い使い方が出来そうですね。 でも、私の本棚って・・・ 小説ってあんまり無いんですよね。実用書が多いかな。 でもって結構 七生子さんのブログで面白い利用の仕方があったので、私もそれなら出来るかな?って感じです。 今は本当読みたい本がいっぱいあって、でも、読むスピードより、新たに出版される本の方が多いので、すぐ本棚埋まりそうです。 私も 他にも人それぞれ面白い使い方を模索しているようですが、情報あったら教えてください。 私は未登録ですが、面白そうなら登録するかも。 自分では「マイベストミステリ」の本棚なんかいいかなあ、と思ったり。 しかし、あの棚って大体何冊ぐらい入るものなのでしょう? 2004.09.26 Sunday
やっとブログに少し慣れてきました
昨日から今日にかけて、BlogPeopleへの登録、その中の「本好きPeople」への参加、さらに、トラキチさん主催の「My Recommend Books ! 」への参加をしました。
ブログについては未だに良く分からないことだらけなのですが、少しづつカスタマイズできるようになってきました。 HPではスタイルシートをあまり使ってなかったから、勉強しながらですが。 ブログがここまで急速に広がった理由は、やはりプラウザ上で、記事投稿からカスタマイズまでできる便利さが第一の理由でしょう。 携帯から投稿することもできますし。(あれ?じゅげむは出来たっけ?) じゅげむに関していえば、簡単にアマゾンのアソシエイトリンクが貼れるのも有難いですよね。 ただ、私の場合は皆さんとちょっと感じが違うのかな。 というのは、今までのサイト運営もほとんどプラウザ上でやってきたからです。 ホームページ作成ソフトが無かったというのもあるのですが、最初作ったのが、ジオで、わけのわからないまま、プラウザ上で編集・更新をしていたので、ブログで楽になった感じはあまりないのです。 勿論、ツールの面で恩恵は受けてますけど。 今は別のブログも持っているのですが、じゅげむは割と使いやすいように思います。HTML入力なのに、そのまま改行されるので、記事を書くときに混乱しないですみます(このあたりは設定で変えられるとは思いますが) トラバに関しては、まだその価値がわかってません。 そちらの記事を参考にして記事を書きましたよ、という連絡するのが基本的な考え方なのでしょうが、悪用されるとアクセスアップのために使われたりもします。 私としては、こちらから記事引用のリンクを貼るのは良いと思いますが、トラバするのは何となく気が引けるというか、申し訳ないという感じがしています。 「私の書いたのも読んで!読んで!」って無理やりアピールしているようで・・・ でもね。こちらでトラバを受けるのはやっぱり嬉しいです。 まだ、数が少ないからなのでしょうけど、どんな人がどういうふうにこの記事を使ってくれたのかなあ、って気になりますし、たとえ批判でも意外に冷静に受けることが出来そうな気もするし(って喧嘩になったりして)。 もう少し余裕が出来たら、質問系の記事に応えるように記事を書いてトラバをするのもやってみたいなあ、と思います。 あ、うちの記事は大いにトラバしてください。 特に同じ本の感想なんか嬉しいですね。 ま、なんていうか、試行錯誤の毎日だね〜。 2004.09.25 Saturday
イニシエーション・ラブの再評価(ネタばれあり)
「イニシエーション・ラブ」(乾くるみ)の感想を書いてから1日経って、じわじわと良さが分かり始めてきました。
ネットで他の人の書評を読んで、この本に込められた周到な仕掛けを知り、「やっぱりこの本はすごいかも!」って思うようになりました。 「目次から仕掛けられた大胆な罠 前編にわたる絶妙な伏線 そして最後に明かされる真相―― 80'sのほろ苦くてくすぐったい恋愛ドラマは そこですべてがくつがえり、 2度目にはまったく違った物語が見えてくる。」 帯にはこう書いてあったのですね。 私も最初にこれを見ていれば、全く違った感想だったかも。 確かに2度目に読むときは、ガラリと人物のイメージなどが変わりますよね。 「幻影の書庫」のネタばれ書評によると、既に表紙裏から伏線があるらしい。 確かに、P.61はあとから読むと、かなり大サービス的伏線のような気がするが、 全く気にせず読み進めていた私はある意味幸せかも。 目次のA面・B面の仕掛けについては、氷川透さんの解釈がわかりやすい。 確かにレコードを知らないCD世代にはピンと来ない部分もあるかも。 今まで中井英夫のアンチミステリや竹本健治などのメタミステリ、あるいは舞城、西尾など新世代作家によるニュータイプのミステリなど、本格ミステリの幅はどんどん広がってますが、この本みたいなのは読んだことないです。あえていえば、昨年の某作品に近いですよね。 恋愛ミステリは本格系の恋愛ミステリは連城、泡坂などあるし、日常ミステリも北村、加納など得意とする作家がいるが、ここまでミステリにそっぽを向いたミステリはないでしょう。今まで試みた作品があるのでしょうか?(あれば教えてほしいです) しかしながら、この作品の評価を見ると、意外と人によって落差がある。 一番の原因は、恋愛小説として読んだ場合、ありきたりで特に見るべきものがない、というあたりか。 確かにその感想もわかります。どうしてもミステリ好きな人に評価が高く、ミステリも読むけど普通の小説も読むという人は辛口になってしまいますね。 ということは、この作品はこのジャンル(そんなものあるのか)の先駆けに過ぎず、完成形ではないということ。「十角館の殺人」が新分野を切り開きながら、後世未熟な面もクローズアップされたことを考えるならば、第二、第三の「イニシエーション・ラブ」が現われるのを期待したい。 目指すは、純粋に恋愛小説や青春小説として読んでも、感動できる小説。でありながら、恐るべきトリックが仕掛けられている作品。 これこそ、究極のエンターテイメントではないでしょうか? 作家の皆様、頑張ってください。 ところで、終盤で出てくる蓬莱美由紀って誰? 意味深な名前なんだけど、特に出てくる意味があるのでしょうか? 誰か、教えてください。 で、思いついたのですが、最後に文を付け加えたら、またまた普通の恋愛小説になるなあ、とくだらないことを考えてしまいました。 ↓反転してどうぞ。 ”「何、考えているの、辰也?」 「何でもない」と僕は答え、追想を振り払って、美也子の背中をぎゅっと抱き締めた。 が、次の瞬間、僕は固まった。 「美弥子、それ、誰?」 「違う、鈴木君。だから、それは違うんだって」 「なあ・・・辰也って誰のこと?」 ・・というわけで恋愛はあっけなく終わったとさ。めでたし、めでたし。” 2004.09.22 Wednesday
イニシエーションラブ
イニシエーション・ラブ 乾 くるみ ★★★ 以下トリックとか内容に触れてますのでご注意を! 今年の話題作というか問題作。 書評である程度目にしていて、前から読みたかった本。 一見、普通の恋愛小説に見えるが、実は・・・・ この作品には人それぞれいろんな感想があると思います。 まず、最初からストーリーに引き込まれました。恋愛小説として単純に面白かったのです。ちょっと露骨な描写にはどうかなあ・・というのもありましたけど。 でも、後半は「仕掛け」のことが頭にあってストーリー自体はあまり楽しめませんでした。 この作品、ミステリとしては5つ星でもいいかもしれません。 21世紀の新本格ミステリはここまで幅を広げたのか!と感慨があります。 昨年の某作もそうですが、本格ミステリ=犯罪という図式が成り立たなくなってきたのは、まさにミステリの進化と評価してよいでしょう。 で、二度読みすると伏線が次から次へと出てくるわ・・・作者の深謀には恐れ入りますって感じです。 では、なぜ3つ★なのか? 自分に何が引っ掛かっているのか・・・ それは・・・この本には解説が欠けている・・まさしくそれが問題なのです。 話題作だけに、ネットで探せば、この作品に仕掛けられた罠についての解説は非常に詳細に知ることができます。 男性の身勝手さを描いた作品かと思えば、それ以上に怖い女性の小説だったのか・・・女性のしたたかさを描いた異色作品・・いろんな表現が出来るでしょう。 しかし、しかし、私の場合、この本の書評を読んでなかったら、あるいはミステリリーグでなかったら、そのまま普通の恋愛小説で終わってしまった可能性大! 登場人物の名前なんて覚えてないよ〜。 仕掛けがあるって知らなければ、きっとそのまま本を閉じていたと思います。 ミステリをあまり読まない人にとってどうなんでしょう・・・ 私のようにフィーリングで読んでしまう人にはどうなんでしょう。 まあ、この作品、ただの恋愛小説であっても割とすっきりしていてそれなりに読んだかいがあるとは思いますが・・・ だから、この作品には解説が必須なのでは!あとがきや解説でフォローすることで10倍の価値が出てくると思います。 文庫化されたらいいってことか・・・。 昨年の某作品は丁寧にフォローしてあったからこそ、みんなが楽しめたと思います。「某ロートレック・・」などもそうですね。 あ、でも「殺戮・・」は単行本はフォローなしだったな。 だからどうも物足りない。 でも、乾さん、以前の作品に比べ完成度が抜群に高くなった気がします。物語が破綻しないのはさすがというべきか。 ところで、舞台設定が80年代なのは、携帯電話がなかった時代を選んだということでしょうか?それとも別の理由があるのかな・・・? 2004.09.21 Tuesday
君の名残を
君の名残を 浅倉 卓弥 ★★★★★ うーん、素晴らしかったです。最初から引き込まれました! この本に関しては全く予備知識なしで、ただあの「四日間の奇蹟」の作者の新作だ!と思って読み始めたのですが、これが良かった。 タイトルからは全く予想外の展開でしたが、先を読むのが楽しくて楽しくてしょうがないって感じ。読み終わった今も余韻が残っています。 良くあるパターンといえばそれまでだし、内容も過去の作品の焼き直しと言えなくもないのですが、それ以上にこの小説のメッセージ性は非常に高いです。 読んでるときはあまり感じなかったのですが、時間が経つにつれ、この作品は現代に生きる人々に「自分は何のために生まれてきたのか?」という問いにまっすぐ向き合うよう促しているように感じられます。 人は最終的には誰でも死んでしまうけど、生きてる間はやっぱり精一杯生きたい! 一人一人この世に生まれきた意味があるはず。 それを考えることで、生きる勇気や情熱が湧いてきたらいい・・ 読みやすく落ち着いた文体の中に、力強い意志を感じました。 以下は、内容に直接触れますので、未読の方は読後に見たほうが良いかも知れません。 私がこの本にピタリ嵌ったのは、日本史の歴史認識レベルが丁度良かったのが大きいと思います。 日本史の知識が全くない人には、やや面白みにかけているかもしれないし、歴史に詳しい人には細部の違いが目に付いたり、先のストーリーが予想できたりと、これまた楽しみが半減の可能性あり。 私は、日本史好きなのですが、源平の頃はイマイチあいまいで、主要な人物や合戦を暗記している程度。なので、この本を読んだときも先が見えないところもあって登場人物と一緒になってハラハラドキドキしました。 多分、永井路子の「北条政子」は読んだことがあったはずですが、それ以外はこの時代の歴史小説は読んだことがないのです。 単純に歴史小説として読んだとしても、かなりの傑作といえるのではないでしょうか。 巴御前と武蔵坊弁慶を主人公にしたストーリーは、司馬作品などと比べても面白さは引けを取らないような気がします。 まあ、合戦の様子など、力の入れように波はありますけど・・ 北条義時に関しては割合あっさりしていて、もうちょっとエピソードが欲しかったのですが、小説における重要性は一番かも。 あと、終盤で現代とのマッチングする場面とか、なかなか雄大でロマンを感じさせます。 脇役になりますが、平氏のエピソードは少ないけれど中身が濃く、それだけでも主役を張れる位の印象が残りました。また義高と大姫のエピソードも微笑ましかったし、兼光や兼平の忠誠心も非常にくっきりとさわやかでした。 この小説を分類するといわゆるタイムスリップものになるでしょうが、テーマ、内容だけ見ると、ノベルズでよく見られるSF伝奇ものといえなくもありません。 志茂田景樹とか谷恒生などたくさんの作家が活躍してますね。 ノベルズものは確かにテンポもよく読んでいて楽しいのですが、やはりじっくり書き上げたという感じは希薄です。 「君の名残を」はSF仕立てでありながら、無理なく現代と過去の癒合をはかり、「時」という見えない動きに絡め取られる主人公たちの苦悩を見事に表現していると思います。「なぜ自分たちがこの時代に来ることになったのか?」という根源的な謎を追うミステリでもあり、激しい恋と悲劇が繰り返される恋愛小説でもあります。「時」という運命に挑戦する意味では宮部みゆきの「蒲生邸事件」を思い出しました。 それにしても、時をテーマにしたタイムスリップ小説には傑作が多いです。 北村薫の「スキップ」「ターン」「リセット」、恩田陸の「ライオンハート」「ねじの回転」、宮部みゆきの「蒲生邸事件」、東野圭吾の「トキオ」、佐藤正午の「Y」、井沢元彦の「猿丸幻視行」・・・etc。 やはり「時」という壮大なイメージが物語の奥行きを広げ深めているのでしょうか・・・。 2004.09.20 Monday
アノニマス
アノニマス 野崎 六助 ★ どちらかというと評論家として活躍している野崎氏のミステリを読むのは初めてでした。 でも率直に言ってあんまり面白くなかったです。 作家養成講座の講師と生徒のやり取りの中で、不可解な事件が起こるのですが、読んでてもつまらない(苦笑) ミステリアスな趣向は凝らされていて、それなりにテクニックはあると思うのですが、抽象的で意味不明の部分も。 仕掛けの面で評価すれば、ミステリ的にある程度評価しても良いですが、やっぱりもっとのめりこむような面白さが欲しいですね。 ちょっと辛口になってしまいました。 2004.09.19 Sunday
熱帯
熱帯(画像なし) 佐藤 哲也 ★ 佐藤哲也独特の世界観で、最後まで読んでもよくわからない小説です。 ナンセンスSFとでも表現できるかな。 あらすじがうまく説明できないので、帯から抜粋すると、「熱帯と化した東京を、システムエンジニアが、CIAとKGBが、エアコンを爆破する過激派が部長もどきが、水棲人が疾走する!」となるのですが、ますますよく分からない(笑) 訳のわからない割に、一応ストーリーのあるドタバタサスペンスなので、それなりには面白いかも。戸梶圭太の作品に近い展開かな。なんでもありと。 伊坂幸太郎が帯で推薦の言葉を書いているので、興味を持つ人もいると思いますが、人によって好みが分かれる作品だと思います。 2004.09.18 Saturday
介護入門
介護入門 モブ・ノリオ ★ 第131回芥川賞。第98回文学界新人賞。 バンド活動などの経験をもつ著者が、寝たきりの祖母の介護を通して感じたままを率直に語った小説です。。 文体は、連続文体(本当はなんと表現したらいいのでしょう)。 舞城氏などにも見られるが、とにかく会話が少なく段落が少ない。台詞でいちいち改行しない。 ある意味、文字数が多いので中身が充実しているともいえます。 文体そのものには抵抗がなかったのですが、テーマが次々と入れ替わり、作者の言いたいことがよくわからなかった印象です。 若い人にとってはこのぐらいのスピード感があったほうが読みやすいのかも知れませんが・・・。 ただ、文学性は非常に高く作者はかなり教養があると思います。 純文学作品として芥川賞を受賞したのは、一応妥当といえるでしょう。 私にはあまり好みの小説とは言えませんでした・・・
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