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世の中には涙を誘う感動的な物語や勇気付けられるさわやかな物語がたくさんあります。
本来ミステリ好きな管理人「おとぎ」が、色んな本を読んで感じたことを綴ります。 コメント、トラバ大歓迎! 特に、同じ本の感想のトラバは、こちらへのリンクが無くてもOKです! 管理人の読書感想サイト「おとぎのミステリルーム」もよろしく! 2006読了本ランキング(暫定・制作中)もあります。 おとぎのミステリルームのサーバーのジオシティーズが閉鎖になるので、過去の感想をこちらに再掲載しようと思っています。 2018.11.13 Tuesday
十八の夏 (光原百合)
JUGEMテーマ:読書
予備校生の信也は、土手で絵を描く紅美子と知り合い、同じアパートで半一人暮らしを始めるのだが・・・。 (2003.5評)
2018.11.12 Monday
卵の緒 (瀬尾まいこ)
JUGEMテーマ:読書
育生は小学生。 (2003.2 評) 2018.11.05 Monday
「いつでも夢を」(辻内智貴)
JUGEMテーマ:読書
街角で雨に打たれ続けている女。 (2003.3評) 2018.11.02 Friday
「恋火」 (松久淳+田中渉)
翌日、目が覚めると、健太はいつの間にか天国の本屋に来ていて、そこでバイトを始めるのだった。
(2003年1月評)
2018.10.23 Tuesday
「きみにしか聞こえない−CALLING YOU−」 (乙一)
「Calling You」「傷」「華歌」の3編収録。
女子高生リョウは携帯電話を持っていなかったが、頭の中で毎日想像していた。 ある日、リョウの頭の中の電話の着信メロディーが鳴った。 驚きながら、頭の中で電話をとると、相手は野崎シンヤという少年で、向こうも頭の中で通話しているという。 その後二人は度々通話するようになるが・・・ 3編とも超常現象が絡む物語である。 どれもせつなくしみじみとしたストーリーであるが、特に「Calling You」が印象深い。 女子高生の孤独を癒す頭の中の携帯電話。 それがつながり、孤独な相手がいることがわかったら、二人の心が近づくのは当然であろう。 テレパシーだと味気ないが、携帯という手段が新鮮でロマンティックで現代的で乙一らしい発想といえるだろう。 さらに、年上のユミの存在がワンポイントになっていて、この物語を締まったものにしている。 ラストはせつない系の真骨頂。 ちょっと哀しいけど、感動する作品だ。 残りの2編も、心の結びつきを描いた秀作で、全体として本書は見事な出来栄えだと思う。 JUGEMテーマ:読書 2007.10.11 Thursday
5 (佐藤正午)
『ジャンプ』から七年。著者会心の最高傑作。 と謳われ、「本の雑誌」のウエブサイトでも書評委員がそろって大絶賛という傑作みたいなのですが・・・・。 うーむ、正直言ってこれは評価が難しいなあ。 佐藤正午の作品では「ジャンプ」も「Y]もすごい名作だとは思うのですが、いまいちつかみどころがないというか、どうもあの文体との相性が悪いみたいです。 先が読めないストーリー展開が魅力ともいえるのですが、それが雲に乗ってるようなつかみどころのなさと感じて、どうも物語にのめりこめません。 この「5」は不思議な能力が絡む男女間の濃密なストーリーなのですが、なんだかなあ・・・・・。 たとえば、途中である登場人物が神秘的な登場をし、期待を抱かせるのですが、いつのまにか俗物的な役どころになってしまってるのに、ちょっと違和感を感じました。 まあ、みんなが傑作というからには傑作なんでしょうが。 ああ、どうやったら佐藤正午を素直に楽しめるんでしょう・・・・。 2007.10.03 Wednesday
クローズド・ノート(雫井 脩介)
そもそもこの本は新聞の広告などで非常に感動的な小説だと知っていたので、かなり期待して読んだのですが、結果期待以上でした。前半は。 なんかミエミエの筋立てだったのはご愛嬌としても、主人公の女の子と学校の描写の部分、これがすごくいいんです。 大好きな加納朋子さんの瀬尾さんシリーズを思い起こさせるし、学校のシーンは大好きな大好きな北村薫氏の不朽の名作「スキップ」そのもの。 藤田先生シリーズ(by村瀬継哉)でもいいんですが、とにかく前半は最高。 まあ、ここでやめときゃベストだったのですが、後半の多少波乱めいた展開がなければ物語のオチはないわけで、それも仕方ないところか。 雫井さんはバリバリミステリな人で、「犯人に告ぐ」(こちらも映画化)など傑作もありますが、こういう青春ものもいいですね。 某沢尻エリカ関連で、映画の入りはどうなんだ?とか言われてますが、私的には配役のイメージがちょっと違いますね。竹内結子の先生役のほうは合ってるような気がしますが。 2006.08.04 Friday
砂漠
砂漠 伊坂 幸太郎 総合評価★★★★ (感心度★★★★ 面白さ★★★★ 読後感★★★★★) 今読み終えたところです。 うーむ、スゴイの一言です。 伊坂幸太郎の作品で一番好きかも。すごくしっかりとした小説になってる。 西嶋のキャラなどで、伊坂氏の持ち味が非常によくあらわれていると思うけど、全体的に壊れてなくて素敵な青春小説になっているのはある意味珍しい。 ちょっと予想外に素直な青春小説だったので、とても嬉しい。 これだったら直木賞あげてもいいぐらい(笑) しかも、この小説のすごいのはそれだけじゃない! 最後にのけぞってしまうぐらいビックリ! 読み返して見ると、なるほどと思われることがたくさんあり再度感心したのだが、青春小説にどっぷり嵌ってた私は全く気付かす、嬉しい驚きを味合わせてもらいました。 今年は、まだ10冊ぐらいしか読書できてなくて、感想も1年以上書けてないのですが、久々に感想書きたくなるぐらい良かったです。 時間があれば他の人の感想も読み歩きたいな!(時間がないのが残念) 2005.02.08 Tuesday
博士の愛した数式 (小川洋子)
博士の愛した数式 小川 洋子 総合評価★★★★ (感心度★★★ 面白さ★★★★ 読後感★★★★) 昨年の書店員が選ぶ本屋大賞に選ばれた作品です。 感想をところどころで目にし、ずっと読みたかった本なのですが、ようやく読めました。 80分しか記憶が続かない数学者と、家政婦とその息子の心温まる交流を描いた感動的な小説でした。 この作品の核になっているのは、「どんなに心を通わせても、博士の記憶から家政婦母子のことは消えてしまう」という点です。 その限られた時間の中で、また毎日繰り返される日常の中で、彼女らが何を考え何をやろうとするのか、それを淡々と描き綴っています。 また「数字」という無味乾燥な物に、生命の息吹を与えるエピソードが数多く語られ、数学嫌いの人も楽しめるようになっているのは素晴らしいと思います。 ただ、期待があまりにも高かったため、やや物足りなく感じた面もあります。 記憶がリセットされるはずの博士が、毎日状況をすんなり受け入れてゆくのもちょっと違和感があります。 北川歩実の作品などではかなりパニックになっていたので、いくら数字だけを相手にしていて実生活にそれほど支障はないとはいえ、もっと混乱しそうですが。 でも、それは作品全体の質からみるとそう大きな問題ではないでしょう。 やはり、名作といって良いと思います。 2005.01.27 Thursday
明日の記憶 (荻原 浩)
明日の記憶 荻原 浩 総合評価★★★★ (感心度★★★ 面白さ★★★ 読後感★★★★) 若年性アルツハイマーの主人公の苦悩を描いた感動的な小説です。 多くの読者がこの本を読んで、「若年性アルツハイマー」が発祥するとはどういうことか、その苦しみはどれほどのものか、と自分自身のこととして考えさせられるでしょう。 単なる「物忘れ」とか「記憶力が落ちる」ということとは全く別の世界があるのは、かなりの衝撃でした。 人間にとって記憶とは何なのか?ということまで考えてしまいました。 物語は非常に淡々と進んでゆくのですが、逆にドラマのようなかけ離れたものでなく、かなり現実味のある物語として感じられます。 ラストはある意味美しく希望にあふれた演出ではありますが、実際問題、そこから始まる本人及び周囲の困難はより深刻さを増すのでしょう。 こうしてみると私たちが普段当たり前に行っている「記憶」という行為がいかに素晴らしい奇蹟のようなことであると感じずにはいられません。 ビジネスの世界、あるいは学業などでも「覚えているのが当たり前」みたいな風潮があり、それは別に変ではないのですが、「記憶」にあまりに依存した社会は何だかすごく脆い気がします。
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